御屋形(隈府館)

場所:菊池市隈府
 字屋敷にあたる地域で、発掘調査の結果、土塁に囲まれた南北97.94m×東西92.64mの単郭方形居館が確認された。
 現在は完全な住宅地だが、北側には迫間川が流れ、人工的な急な勾配になっており(左上)、わずかながら土塁も残る(左下)。

 当初はここが菊池氏の守護館と考えられていたが、すぐ南東でも発掘調査でもう一つ居館が発見されたため、こちらは私邸という説が有力だそうだ。

 文明10年頃に作られたというから、菊池重朝の頃だ。隈府の城下町完成もこのころで、それを祝って菊池万句が催されたと考えられる。当然この私邸でも万句が行われた。